◎悲願成就の須田澪奈さん
昨年のラグビーワールドカップで日本代表が予想を超える活躍をしたことで、このところ低迷していたラグビー人気が復活しています。
元ラグビー少年の僕としても、喜ばしい限り。
「聖地・花園ラグビー場」での全国高校ラグビーに挑んだ県代表・明和県央は初戦の土佐塾に圧勝しましたが、次戦の佐賀工に敗れ、目標の「シード校撃破」は次回への宿題となりました。監督の成田さん、また頑張ろうね。
毎年、花園の開会式直後に開かれてきた7人制の東西対抗「U18花園セブンズ」ですが、今回から15人制に。この「もうひとつの花園」を目指してきた明和県央ラグビー部の須田澪奈さん(2年)とは今年7月にラグビー談議に花を咲かせましたが、彼女は念願かなって東軍のフランカーとして先発出場を果たしました。
須田さんがフランカーで先発。得意のタックルを中心にした果敢なプレーを見せてくれました。走り込んでくる相手を倒し、厳しいタックスに倒され、自らを鼓舞するように叫ぶ。彼女の姿は迫力満点でした。
よかったね、須田さん。
須田さんとは、近くお会いして、花園の感想や、今後の抱負をうかがいます。
◎女子ラグビーの可能性
この試合は20分ハーフでしたが、女子ラグビー発展への「おおいなる可能性」を感じさせるものでした。「積極的に飛び込むタックル」「密集でボールに絡んで奪い取ろうとする今日的スキル」「ボールを徹底して生かそうとするパスワーク」など世界で戦うために必要な意識とスキルを「U18日本代表クラス」がきちんと備えていることがよく分かる展開だったからです。
僕がルールも分からんままに走っていたのは40年前。「もう化石の世界だなあ」と、やや情けなくなりました。
試合は2トライ対1トライで西軍の勝利。ほぼ互角のいい戦いでした。
日本の女子ラグビーは、歴史は古い(ナント、明治時代の1988年に日本女子ラグビーフットボール連盟が発足しているのです)ものの、現在の競技人口は3000人台と、まだまだ「発展途上」です。
世界では男女の15人制ワールド杯が続いており、7人制は今年のリオ五輪で正式種目になりました。日本男女も出場します。
女子は2017年にアイルランドで開かれる15人制ワールド杯出場を目指します。2019年には男子15人制ワールド杯が日本で開かれます。復活したラグビー熱をさらに盛り上げるためには、女子の底辺拡大と強化は大切な課題です。
男子のスポーツと思われがちなラグビーですが、女子も着実な歩みを続けています。次シーズンも見逃せません。
おっと、まだまだ、「今シーズン」でしたね。
大学選手権決勝、日本選手権と、僕はもっぱら「テレビ観戦」ですが、あと、ふた月は楽しみが続きます。
録画した試合を見ながら酒飲むのだけが、僕の息抜きですからね。