2016年09月30日
お笑い番組じゃないのですから
◎もはや娯楽番組、お笑い番組
改めて「役所のいいかげんさ」が露呈しているのが東京都。築地市場から豊洲市場への移転をめぐるドタバタは事件ではなく「喜劇」のような騒ぎに拡大。移転先の建物ができているのに異様と言うしかないですね。もはや娯楽番組、お笑い番組の感があります。
こうなると小池新知事の「急がば回れ」「問題点を出し切ってから」の移転延期は世間に支持されるでしょう。もしかしたら移転中止の声が出るかもしれません。ただ、それによって途方もない金額の損害が生じるのも事実。それは「住民の財布から支出させる」ことにほかならない。それに目をそむけてはいけません。
移転問題に直結するものではないのでが、新知事は「知事の給料半減」を打ち出しています。知事の給料カットは他の自治体でも多かれ少なかれ行っていることです。給料カットは世間受けします。しかし、それだけなら自己満足にすぎません。問題は「どうしたら役所が心底反省して抜本改革を実行するか」に関する「辣腕」を知事がふるえるかどうかなのですね。
◎知事給料半減に、都庁職員の冬のボーナス返上という「責任の取り方」は?
今の行政システムでは、役所にミスがあっても、金銭的被害が生じても、幹部の人事処分程度で職員各自の懐が痛むことはありません。懐が痛まなければ人間は心の底から反省などしません。反省しないから問題はいつまでたってもなくなりません。新都知事が給料半減にしようと言うのです。都議会はもちろん、都庁職員全体にも「痛みを分かち合う」と主張してみたらどうでしょうか。
移転の大幅延期、あるいは中止になれば、何百億円とか何千億円規模の損害が出ることになります。都庁職員総計約16万5000人。今夏のボーナスは1人平均85万円で、総額1437億円です。「豊洲移転問題の致命的なミスの責任を職員全体でとるために、冬のボーナスを返上する」としたら、少なくとも損害を賄う原資の一部にはなります。
◎世の中の常識論
法律がどうだとか、労働組合論的にどうのこうの、ではないのです。世の中の「常識論」ですね。
普通の会社なら、社員の大ミスで金銭的被害が生じたり、不景気で売り上げダウンになったら、ボーナスは出ません。「身を切る」対応なしには企業そのものが存続しないのです。役所でもそんな痛みを味わわない限り「心からの反省と抜本改革」など永遠にできはしないでしょう。
既存の施策をぶっ壊す、ひっくり返すだけなら、さほど難しい話ではありません。世間も知事に喝采を送るでしょう。しかし考え違いしてはいけません。ひっくり返して生じた金銭的負担は、住民一人ひとりが背負うのです。そこに突っ込まなければ、しょせんは「劇場」。
◎人間は弱い生き物
東京都とは質が違いますが、群馬県庁では20年も前に7億円を上回る「カラ出張」による裏金づくりが発覚しました。時の県知事の「不正はあったが処分しない。返還も求めない」という信じられない態度を、県民が強く批判。職員処分や職員らによる自主返還という事態に。県民世論が不正に「お灸をすえた」のでした。
人間とは本質的にそういう「弱い生き物」です。新知事が都庁の抜本改革を叫ぶなら、「役所全体が痛みを味わう形で、責任を自覚する」以外にないのではないでしょうか。
◎徹底的にやりなはれ
これは東京都だけの問題ではありません。際限なしに膨らむと言われる2020年東京オリンピック・パラリンピック問題しかり、東京電力福島原発事故からの復興対策費用しかりなのです。
ここにきて「費用的に膨らみ過ぎている。諸施設の整備や開催場所の見直しを」の主張に、某政治家が「長い間議論した末に決めた結論だ」と大反発しています。その「長い間の議論」に不信感があり、金額のふくらみが異常だから「見直し」の声が出るわけです。
このあたりが分かっていないか、あるいは「いろんなしがらみの中で」、突っ張っているのか。いずれにしても、およそ「国民目線」ではありません。
むろん「当事者に責任のすべてを負わせよ」と言うつもりはありありません。ただ、深刻な事態を招いた当事者が「責任」や「痛み」にあまりに鈍感な環境が、私たちの社会にできていることが不安でならないのです。
それを変えるには絶好の機会ではないでしょうか。豊洲移転の是非も、オリンピックも。
住民目線を強調する都知事だけに。
2016年09月29日
スマホの「奴隷」から抜け出すには
勉強になりました。携帯電話・スマホの「奴隷」になっているかのような現代社会で、「スマホから子どもを守ろう」と活動している、「NPO法人 ぐんま子どもセーフネット活動委員会」の理事長・飯塚秀伯さんに会ってきたことです。
お話していて、あまりにも楽しくて、有意義で、インタビュー録音を文章に起こしていったら、6000字に。
以下は、その中からエッセンス800字です。
◎便利の陰のリスク 徹底排除
子どもたちの携帯電話やスマホ
学齢に応じた使い方の有効な教育を
飯塚秀伯さん
携帯電話・スマホ・タブレット……。暮らしにビジネスに、欠かせない側面も。しかし便利さの陰には必ずリスクが。
「親の頭越しに子どもが誰かと直接やり取りし、接触する。親としてこんな怖い話はありません。だから県と連携して有害情報から子どもを守る『県子どもセーフネットインストラクター』活動を始めました。2006年のことでした」
インストラクター養成と、保護者への啓発・講習活動の輪を広げてきた。昨年にはNPO法人化した。
「保護者の目線・立場で、保護者の言葉で伝えています。『部屋にいながら、子どもを歓楽街に遊びに行かせているようなもの』という認識を持ってもらうために」
悪名高い「学校裏サイト」はもちろん「出会い系サイト」「アダルトサイト」「家出サイト」「薬物販売サイト」などに簡単につながる現状は「親が歴史上初めて経験する脅威的環境」とも。
「小さな子ならば、通話機能やメール機能だけで十分では? 学齢が上がっていったら、段階的にインターネットやSNS機能などを付けるといった対応が大切です」
企業側は「便利なツールを提供している。トラブルは、利用者の使い方に問題がある」の姿勢。
「きわめて便利なツールであることは間違いなし。大人の世界であれば。『社会経験・良識』を磨く途中の小中高校生に与えた場合のデメリットをもっと真剣に考えましょう。学齢に応じた利用制限なども必要です。利用者責任で片づけられることではないのです」
自分が発信したその先がどうなるか想像がつかないまま情報発信する。スマホに熱中して『昼夜逆転』し、睡眠不足、ストレートネック、視力低下など健康に支障をきたす。ほかにも様々な不安点が指摘されている。
「居場所確認や、いつでも連絡が取れることなどで『安心だと思って子どもに与えたのに、親がこんなにも不安になる道具がこれまであっただろうか』という声をよく聞きます。現代社会の病理をかくも的確に表現した言葉はほかにないのでは」
明和学園短大の後期授業「生活と情報社会」が、今日から始まりました。
飯塚さんの主張は、これにも関連する話ですね。
お話していて、あまりにも楽しくて、有意義で、インタビュー録音を文章に起こしていったら、6000字に。
以下は、その中からエッセンス800字です。
◎便利の陰のリスク 徹底排除
子どもたちの携帯電話やスマホ
学齢に応じた使い方の有効な教育を
飯塚秀伯さん
携帯電話・スマホ・タブレット……。暮らしにビジネスに、欠かせない側面も。しかし便利さの陰には必ずリスクが。
「親の頭越しに子どもが誰かと直接やり取りし、接触する。親としてこんな怖い話はありません。だから県と連携して有害情報から子どもを守る『県子どもセーフネットインストラクター』活動を始めました。2006年のことでした」
インストラクター養成と、保護者への啓発・講習活動の輪を広げてきた。昨年にはNPO法人化した。
「保護者の目線・立場で、保護者の言葉で伝えています。『部屋にいながら、子どもを歓楽街に遊びに行かせているようなもの』という認識を持ってもらうために」
悪名高い「学校裏サイト」はもちろん「出会い系サイト」「アダルトサイト」「家出サイト」「薬物販売サイト」などに簡単につながる現状は「親が歴史上初めて経験する脅威的環境」とも。
「小さな子ならば、通話機能やメール機能だけで十分では? 学齢が上がっていったら、段階的にインターネットやSNS機能などを付けるといった対応が大切です」
企業側は「便利なツールを提供している。トラブルは、利用者の使い方に問題がある」の姿勢。
「きわめて便利なツールであることは間違いなし。大人の世界であれば。『社会経験・良識』を磨く途中の小中高校生に与えた場合のデメリットをもっと真剣に考えましょう。学齢に応じた利用制限なども必要です。利用者責任で片づけられることではないのです」
自分が発信したその先がどうなるか想像がつかないまま情報発信する。スマホに熱中して『昼夜逆転』し、睡眠不足、ストレートネック、視力低下など健康に支障をきたす。ほかにも様々な不安点が指摘されている。
「居場所確認や、いつでも連絡が取れることなどで『安心だと思って子どもに与えたのに、親がこんなにも不安になる道具がこれまであっただろうか』という声をよく聞きます。現代社会の病理をかくも的確に表現した言葉はほかにないのでは」
明和学園短大の後期授業「生活と情報社会」が、今日から始まりました。
飯塚さんの主張は、これにも関連する話ですね。
2016年09月15日
栗の葉っぱが枯れてきたので
◎栗の枝の美しさを1週間楽しむと
以前に書いた、「友人の家からもらってきたイガと葉っぱつきの栗の枝」ですが、これは1週間ほどすると、葉っぱが乾いてきて、10日ほどで「枯れ葉」に。
そこで葉っぱをすべて取り払って、イガグリだけの枝に。イガもかなり茶色くなって割れはじめました。
これだけじゃ寂しいので、ユリや葉物をちょっと付け足しておきます。
こうすると、なんとなくいい感じのままで、楽しむことができます。

まあ、柿の実が色づいてくるまでは、これがもつかなあ。花だけは取り換えつつ。
今日は十五夜。高崎は曇りのようで月は見えない予報。
そこで、今悩んでいるのは「月見だんご」と「すすき」を用意するかどうかです(^^)/
以前に書いた、「友人の家からもらってきたイガと葉っぱつきの栗の枝」ですが、これは1週間ほどすると、葉っぱが乾いてきて、10日ほどで「枯れ葉」に。
そこで葉っぱをすべて取り払って、イガグリだけの枝に。イガもかなり茶色くなって割れはじめました。
これだけじゃ寂しいので、ユリや葉物をちょっと付け足しておきます。
こうすると、なんとなくいい感じのままで、楽しむことができます。
まあ、柿の実が色づいてくるまでは、これがもつかなあ。花だけは取り換えつつ。
今日は十五夜。高崎は曇りのようで月は見えない予報。
そこで、今悩んでいるのは「月見だんご」と「すすき」を用意するかどうかです(^^)/