真面目にブログを更新しないものだから、ネパール道中は、どこまで書いたか忘れてしまいました。
過去の内容を見てみたら、標高約3900メートル(すでに富士山より高いのですね)のエベレストビューホテルのヘリポートに到着したところで途絶えていたのですね。
このエベレストビューホテルというロッジは、40年以上も前に、現在のエベレスト観光開発という会社の社長である宮原巍(みやはらたかし)さんが建てたものです。当時も今も、車道などない標高3900メートルの山村の丘に、資材を手作業とヤク(牛)の力で運んで建てたものらしいのです。
元々、大学の山岳部出身という「登山家」の宮原さん。人生の情熱の大半をネパールに注いでいます。今ではネパールに帰化しています。もう80代ですが、お元気そのもの。
「60歳のときに、還暦のエベレスト登頂を目指したんですが、8848メートルの山頂まであと数十メートルのところで、眼底出血を起こして断念した」
そんなふうに笑顔で言います。
さてさて、このホテルからエベレストがハッキリと見えるのです。高崎から浅間山を見ているような距離感というか、そんな雰囲気で見える山がエベレスト。
今まで、飛行機の窓越しに見たことはありましたが、自分の目で直接見たのは初めてです。
これは、なかなかの光景です。
下の写真の、奥の方に見える雪交じりの山。山頂らしきピークが、ふたつ写っています。その左側がエベレストだそうです(写真、間違ってないかなあ。自身がないなあ(-_-;))。
「なかなかの光景」などと、やや冷めた調子で言うのは、僕の性格が「感動欠乏症」だからです。
子供のころから今日まで、「心の底からの感動」を味わったことにない(いやいや、感動すべきことに出くわしても、そう感じる能力に欠けているのでしょうね(^^♪)僕だけに、世界最高峰を目の前にしても、
「そりゃあ、世界中誰もが知っている山だから、美しいわいなあ」
と、自分でも情けないような、盛り上がりに欠ける感情なのですよ。
同行のオジサン、オバサンたちは、歓声を上げながら写真を撮りまくっているのですがねえ。
僕も、あんなふうになりたいなあ。
ともかく、この先の人生で再び見ることがあるかどうかわからない光景であるし、素晴らしいには違いないのです。そういった「自分の自分史年表に特記すべき旅にきているのだ」という想いは、ちゃんとあるのですよ。
群馬に暮らしていて、雪の浅間山、雪の谷川岳を見ても、群馬県民は「美しい」とは感じても、心が震えるまでにはいかないですよね。
エベレストにしても、雪に覆われた山の美しさという意味では、同質でしょう。
ただ、「登山家以外の僕ら一般人は、一生に一度、見られるかどうか」の希少性と、やはり「世界最高峰」という、同じく希少性から、感動を手にするということではないですか。
現地に暮らす人が、ヒマラヤの名山を見ても「だからどうした。子供のころから見飽きた風景だ」という感想を持ちます。よく分かるなあ、その気持ち……。
などなど、うっとおしい理屈が頭の中をうごめいていて、どうも「心が震える」に行きつかない自分の性格を呪うばかりであります。
とにもかくにも、「エベレストは美しかった。ある意味、神々しいと言ってもいいかもしれない」。これは紛れもない事実でありました(^^)/
2016年01月08日
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